大きな企業にのみ関係しているスプレッドを上乗せした借入
中小企業の経営者にはあまり関係がないかもしれませんが、会社がどんどん大きくなっていって、中堅と呼ばれるくらいの大きさになってきた場合、借入をするときの額も億になっていくでしょう。1億2億というたくさんのお金を借り入れるときに使える有利な銀行融資というのがあるのをごぞんじでしょうか。銀行側も小口の借入よりも出来るだけたくさんのお金を借入して欲しいと思っていますから、1億2億というたくさんのお金を借入した場合は、金利優遇をしてもらえるのです。
それがスプレッド貸しという方法です。これは一般的な借入にスプレッドを上乗せした形で借り入れできるというものです。これだけの説明では何が何やらわからないと思いますので、細かく少しずつ説明をしてみます。まずこのスプレッド貸しでは銀行間取引で他の銀行から貸出をするためのお金を借ります。その時の金利は銀行間で決まっていて非常に低くなっています。そこにスプレッドを載せるのですが、このスプレッドというのが銀行の取り分のことを指します。銀行がどの程度の利率で利息をとるかというのがスプレッドです。この銀行から借りた時の利率とスプレッドを足した形で借入をする方法、これがスプレッド貸しという方法なのです。
これは1億円以上でしか対応していないので、小さな企業では利用することができません。他の銀行からお金を調達してくるくらいですから、ある程度の規模でなければならないのです。そして当然これだけの1億円を超えるだけのお金を借りるので、利息はかなり安くなっています。かなり安い利息になるので、運転資金としても設備投資としても利用しやすいといえるでしょう。こういったスプレッド貸しをしているということを知っている経営者は実質的には少ないでしょう。コンサルタントや銀行の担当者からしっかりとレクチャーしてもらうといいと思います。
あまり一般の人には関係がないかもしれませんが、今中小企業の経営をしている人はこのスプレッドで借り入れができるようなレベルまで頑張って成長させるっていうのを一つの目標にしてはどうかと思いますよ。