ロールオーバーと呼ばれる行為は個人なら多重債務への第一歩
投資や金融の世界ではよく使われる言葉にロールオーバーという言葉があります。これはいろいろな意味を持つのですが、簡単にいえばロールしてオーバーするということです。つまり巻いて飛び越すということなので、金融業の世界では持ち越しのことを言います。例えば債権を購入していたとして、その債券の満期が来た場合同じ条件でもう一度債権を購入して投資することを言います。こうやってどんどんともち越していくロールオーバーを繰り返していくことで、投資したお金を増やしていくことができます。
ウェブ業界ではポインタをあるところに置くことをロールオーバーといい、それによって色や形を変えるなどの変化をつけることもできる基本的な技術になっています。このようにロールオーバーという言葉は業界や使う人によって全く違う意味になるわけですが、これを個人の借入のために使うと、非常に危険な言葉に変わります。なぜならロールオーバーを個人が行うということは、単純に多重債務への道を歩む借り換えのことを指すからです。
投資の場合は再投資のことを指しましたが借入の場合は借り換えという意味になります。借り換え自体は悪いことではありません。起業もよくやっていますし、それによって金利を安くさせるなどのテクニックもあります。しかし個人がロールオーバーするということは返済の時に借り換えをして、返済のお金を新たに別のところから用意してくるという意味合いになります。つまり自転車操業の状態に陥るために、結果として多重債務の危険性があることになるわけです。この状態は非常に危険であり、多重債務に陥ってしまえばそのまま自己破産するしか方法はなくなってしまうでしょう。
横文字にするとなんだかかっこよかったり、少しごまかしたりすることができるかもしれませんが、本質は全く変わりません。借り換えてそのお金を返済に使うというのは多重債務と変わらない状態です。ロールオーバーしているなどと行った言葉に惑わされず、その行為がどういうことをさすかよく考えて、行動を起こすようにしましょう。多重債務からの復帰は容易なことではありませんから。